看護師が透析患者へ注意する事

血液透析を行う必要がある腎臓疾患の患者に対して、看護師が注意すべきことは5つあります。まず1つが内シャントの管理です。シャントが狭窄や閉塞を起こしていないか、血液の振動やシャント音で常に確認することが必要です。またシャント部分や腕に発赤や膨張、疼痛などがないか注意し、感染の予防に努めることが大切です。感染予防は皮膚やシャントを清潔に保つこと以外に、消毒液やテープによるかぶれにも注意が必要です。2つ目は感染予防を考慮した全身の状態確認とサポートです。透析患者は低栄養になることが多く感染にも弱い状態です。感染予防の為に身体や口腔を清潔に保つことや、透析室の湿度や温度の管理も必要です。特に下肢が感染によって壊死しないように、保温や保湿によるスキンケアも重要です。

3つ目は服用する薬の管理です。透析患者は利尿剤や血圧を調整する薬剤など服用する薬の種類と量が多いので、その管理にも注意しましょう。4つ目は様子がおかしいことを素早く察知することです。患者が明らかに様子がおかしかったり、患者が気付く時には訴えることもできず、悪化している場合もあります。ですから看護師が常に患者の様子に気を配ることが重要です。心臓に負担がかかっていないか、表情や血圧のチェック以外に動悸や息切れ、咳などに注意し常に注意しましょう。もう1つは水分と栄養の管理です。透析患者は腎臓に負担をかけない様に水分や塩分、ミネラルなどの制限があります。水分を制限され喉の乾き辛い患者へのケアも必要です。また制限する状況でも低栄養にならないように常に注意が必要です。